2008年度に住宅を建築・購入した人の多くが住宅ローン減税など「住宅取得時の税制などの行政施策」や「金利動向」をプラス要因と感じていたことが、国土交通省の調べで分かった。一方、建築・購入後に不安を感じたマイナス要因としては「景気の先行き感」や「家計収入の見通し」といった回答が目立った。
住宅市場動向調査は、注文住宅や分譲住宅、中古住宅の購入、賃貸住宅への入居、住宅リフォームなどの実態を把握し、今後の住宅政策に活用することを目的として、国交省が毎年度実施している。
それによると、08年度の住宅やリフォームの平均価格は、注文住宅(土地購入資金を含む)が4224万円、分譲住宅が3908万円、中古住宅が2073万円、リフォームが190万円だった。住宅ローンがある世帯のうち、住宅ローン減税の適用を受けた世帯の比率は、注文住宅が60・6%、分譲住宅が85・1%、中古住宅が57・6%となった。
住宅の建築・購入に当たって影響を受けた要因を尋ねたところ、どの住宅でもプラス要因としては「住宅取得時の税制などの行政施策」や「金利動向」といった回答が多く、マイナスの要因としては「景気の先行き感」「家計収入の見通し」などが高い割合を占めた。
また建築業者やデベロッパーを見つけた方法については、注文住宅の場合、「住宅展示場で」が42・3%と最も多く、「知人の紹介で」23・2%、「自身や親族・知人の勤め先で」16・3%などと続いた。分譲住宅は「新聞などの折り込み広告で」が29・5%、「不動産業者で」24・8%、「現地を通りがかった」23・3%などの順。中古住宅は「不動産業者で」が49・8%、リフォームは「以前からつきあいのあった業者」が36・2%で最も多かった。
省エネ設備の整備状況については、二重サッシ化が注文住宅の81・2%、分譲住宅の53・2%、中古住宅が11・8%、リフォームが6・3%、民間賃貸住宅が5・2%。太陽光発電はいずれも1割以下にとどまった。
提供:建通新聞社