全国建設業協会(全建)がまとめた会員企業の1〜3月期の倒産状況調査結果によると、発生件数は90件で前年同期と比べて38件、29・7%減少した。調査開始以来、最悪の状況だった前年同期と比べると大幅に減少したものの、07年1〜3月期の80件を10件上回り、依然として高い水準が続いている。資本金別では、「1000万円〜5000万円未満」の階層が全体の7割を超え、引き続き高い割合を示している。
ブロック別に見た倒産件数は「北海道・東北」が17件(前年同期比8件減)、「関東・甲信越」が20件(4件減)、「東海」が5件(同)、「北陸」が14件(2件増)、「近畿」が7件(12件減)、「中国」が8件(6件減)、「四国」が3件(5件減)、「九州」が16件(5件減)。前年同期と比べて増加した地域は北陸のみ。東海は同数だった。最も減少幅が大きかったのは近畿で、63・2%減少した。
都道府県別では富山県の9件が最多。北海道と秋田県が各5件、茨城県、岐阜県、石川県、鳥取県、岡山県、大分県、鹿児島県が各4件と続く。
資本金階層別では「1000万円〜5000万円未満」が68件で構成比75・6%。次いで「5000万円〜1億円未満」が10件、「500万円〜1000万円未満」が4件。また、「10億円以上」の大企業の倒産も東京都内で2件発生した。
業種別に見ると「土木」が65件で全体の72・2%を占める。「建築」は6件で同6・7%、「土木建築」は18件で同20%。
都道府県ランク別では、Aランクが26件、Bランクが25件、Cランクが18件、Dランクが3件で、上位ランクでの倒産が目立つ。
倒産の原因は「受注減少」が64件で最も多く、次いで「売掛金回収難」4件、「赤字累積」3件の順。
倒産形態は「破産」が44件で前年同期と比べて45%減。法的手続きによらない「内整理」は25件で前年同期を2件上回った。このほか、「銀行取引停止」が9件、「民事再生法」が7件などとなっている。
提供:建通新聞社