4月の新設住宅着工戸数は前年同月に比べ32・4%減の6万6198戸と、5カ月連続で減少したことが国土交通省の調べで分かった。季節調整済年率換算値は77万9000戸で、改正建築基準法の影響を大きく受けた07年8〜9月の実績を除くと1965年の統計開始以来、最も低い水準を記録した。マンションなどの落ち込みが響いており、同省・総合政策局建設統計室では「所得・雇用情勢などを踏まえると、今後も低水準が続くだろう」とみている。
同省が29日に発表した建築着工統計調査報告によると、4月の住宅着工は戸数ベースで前年同月比32・4%減の6万6198戸、床面積ベースで31・5%減の572万4000平方bだった。
利用関係別では、分譲住宅の着工戸数が前年同月比54・3%減の1万4191戸で、内訳はマンションが65・9%減の7118戸、一戸建て住宅が29・7%減の7026戸。持家は15・8%減の2万2971戸、貸家は33%減の2万6262戸、給与住宅は614・9%増の2774戸となった。
地域別では、首都圏が前年同月比28・3%減の2万4241戸、中部圏が40・5%減の8256戸、近畿圏が41・4%減の9753戸、その他の地域が28・8%減の2万3948戸だった。
全建築物の着工床面積は32・5%減の943万平方bで6カ月連続の減少。公共建築主が61万平方bと8・2%増加したのに対し、民間建築主は34・2%減の883万平方bと落ち込んだ。
提供 建通新聞社