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2009/05/28

特養など3年間で16万人分を整備 厚生労働省が経済危機対策で

 厚生労働省は、2011年度までの3年間に行う介護基盤緊急整備の目標を、第4期介護保険事業計画(09〜11年度)の整備目標である12万人分に4万人分を上乗せして16万人分とする。38万人いるといわれる入所希望者の受け皿となる特別養護老人ホームやケアハウスなど居住系施設の整備を促進する。今回の緊急整備に伴い、11年度までの3年間に都道府県へ配分する「臨時特例交付金」の単価も従来の「地域介護・福祉空間整備等施設整備交付金」の1・75倍に引き上げる。
 09年度は緊急整備特別対策事業として都道府県や市町村に約2212億円を交付する。都道府県はそれぞれ「介護基盤緊急整備等臨時特例基金」を創設し、これまで市町村交付金(ハード交付金)の対象としてきた▽小規模特別養護老人ホーム(定員29人以下)▽老人保健施設▽ケアハウス▽認知症高齢者グループホームなどの新設・増改築・増床を補助する。 
 都道府県が設置主体となっている▽定員30人以上の特別養護老人ホーム▽ケアハウス▽老人保健施設―などの「広域型」施設整備については、地方財政措置を拡充する。 
 群馬県の「静養ホームたまゆら」で発生した火災事故を重く見ている同省は、既存施設のスプリンクラー整備も促進する。特別対策事業費として約283億円を投入。消防法施行令の改正によって09年4月1日からスプリンクラーの設置が義務付けられた施設のうち、市町村交付金の対象としていない▽広域型施設▽有料老人ホーム(要介護者を入居させるもの)▽小規模多機能型居宅介護事業所(延べ床面積275平方b以上、要介護度3以上の人が常時宿泊する施設)での設置を助成する。
 介護基盤緊急整備に伴う「臨時特例交付金」の単価設定は次の通り。
【1床当たりの単価設定】
 ▽小規模(定員29人以下)の特別養護老人ホーム―350万円×定員数▽小規模(定員29人以下)の(特定施設入居者介護の指定を受ける)ケアハウス―同
【1施設当たりの単価設定】
▽小規模(定員29人以下)の老人保健施設―4375万円▽認知症高齢者グループ―2625万円▽小規模多機能型居宅介護拠点(事業所)―2625万円▽認知症対応型デイサービスセンター―1000万円▽夜間対応型訪問介護ステーション―500万円▽介護予防拠点―750万円▽地域包括支援センター―100万円▽生活支援ハウス(離島振興法などに基づくものに限る)―3000万円
提供 建通新聞社