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2009/05/13

【自民党】最低制限価格を予定価格の90%に 品確議連が緊急アピール

 自民党の「公共工事の品質確保に関する議員連盟」(品確議連、古賀誠会長)は13日の総会で、最低制限価格や低入札価格調査基準価格を予定価格の90%にすることをはじめ、計9項目の取り組みを発注機関に求める緊急アピールを採択した。最低制限価格などを予定価格の90%にするための手法として、現場管理費の算定割合を90%、一般管理費の算定割合を70%に引き上げる算定式も明確化した。
 緊急アピールは地域の暮らしと雇用を支える観点から、@過去最大の前倒し執行A地域の建設産業労働者の雇用と所得の確保B地域の建設産業の再生C最低制限価格・低入札価格調査基準価格の引き上げD地域要件の適切な設定E総合評価方式の採用の徹底と改善F積算価格の適正化G設計変更費用の適切な支払いH資金繰りの円滑化や予定価格の事後公表などによる公共工事の品質確保と優良な建設産業の再生―の9項目について、発注機関に一層の取り組みを促すことが狙いだ。
 最低制限価格制度や低入札価格調査基準価格制度の在り方をめぐっては、公共工事の品質確保と地域経済・雇用の維持の両方を目的にすることを提案。その上で、企業の継続的な経営や雇用の維持に不可欠な管理的経費が適正に支払われる水準として、最低制限価格などを予定価格の90%とする必要性を指摘した。
 予定価格のおおむね90%を担保するための算定式も明確にし、▽直接工事費の95%▽共通仮設費の90%▽現場管理費の90%▽一般管理費等の70%―の合計額に消費税を上乗せした金額を基準価格とする考え方を示した。国が本年4月から運用を始めた調査基準価格の算定式と比べると、現場管理費が20ポイント、一般管理費等が40ポイント引き上げられる形となる。
 こうした取り組みによって、地域建設業は従業員の給料など雇用の維持につながる経費を確保でき、企業の継続的な経営が可能になるとした。また発注機関にとっても中長期的な工事品質の確保が期待できるという。
提供:建通新聞社