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中央ニュース

2025/03/28

道路陥没の対策強化 地下インフラと一体で推進

国土交通省は、埼玉県八潮市の道路陥没事故を踏まえ、道路と地下インフラの一体的なメンテナンスに取り組む方向性を打ち出した。道路と、路面下にある上下水道、鉄道、エネルギーなどの管理者が参画する会議を都道府県ごとに新設。今後1年間で実施する下水道管路の「全国特別重点調査」と並行し、道路の陥没リスクを把握し、効率的な修繕・改築につなげる枠組みを整える。
 八潮市の事故を踏まえた対策を議論する3月26日の有識者会議=写真=で提示した。委員長の家田仁政策研究大学院大学教授は会議後の会見で、下水道の点検・調査について、管路内だけでなく周辺地盤や直上の道路と一体的に管理する必要性を指摘。「より総合的にマネジメントすべきだ」と述べ、下水道管にとどまらず、周辺インフラとの情報共有、メンテナンスの在り方を提言する考えを示した。
 国交省は会合の中で、道路と地下インフラの管理者間で情報を共有する体制の整備状況を説明。3月に都道府県ごとに設置している道路メンテナンス会議の下部組織として、地下占用物連絡会議を新設するとした。国道や都道府県・市区町村道路の管理者と、路面下のインフラ管理者をメンバーとし、点検計画・結果を共有。メンテナンスの高度化に生かすとした。
 直轄国道では、占用者に対して管理状況の報告義務を既に規定しているが、同様の規定を設けているのは都道府県の約64%、市区町村の約17%にとどまっており、さらなる拡大を検討する。
 下水道管路の「全国特別重点調査」とも連携する。調査する管路の上部に位置する直轄国道を対象に、路面下空洞調査を実施。特に大口径で古い構造の管路での路面下空洞調査や、過去に陥没が発生した箇所の調査を通じて道路陥没が発生する傾向を分析する。結果は、地下占用物連絡会議で地方自治体にも共有する。
 道路陥没リスクを効率的に調べるため、新技術の基準類整備や実証も進める。得られた成果は技術カタログの形式でまとめ、活用を促す。
 会合では、下水道管路の点検や維持修繕、再構築の課題についても議論した。重点的な点検対象として、周辺地盤や社会的影響から総合的に判断するとの方向性や、法定点検の頻度の見直し、新技術の効果的な導入などを検討課題に位置付けた。

提供:建通新聞社