国土交通省は、地方自治体のインフラメンテナンスを支援するため、専門家を派遣する人材バンクの構築を検討する。産学官で連携して専門家を確保し、自治体の課題に応じて新技術の情報提供や技術的助言、研修などの役割を担う。自立的・継続的に自治体を支援できる体制を2026年度以降、整備する。
自治体では、道路・上下水道をはじめ各種インフラの老朽化が進む一方で、特に小規模市町村で土木系技術職員が不足している。定期的な点検により不具合が見つかっても、修繕対策ができないなど、技術的支援の必要性が指摘されていた。
国交省では23年度から、新技術導入に関するハンズオン支援事業検討会を立ち上げ、モデルとなる13自治体を選定して専門家を派遣してきた。専門家の役割は、インフラメンテナンスに関する自治体ニーズの精査や新技術選定への助言、効果検証の支援など。
モデル自治体での成果を踏まえ、検討会では持続的な専門家派遣の体制整備を議論。検討会の有識者からはメンテナンスに関心の高い自治体や、ゼネコン・建設コンサルタントなどで構成する「インフラメンテナンス国民会議」を事務局として推す意見もあった。
自治体ごとのニーズに応じて専門性のある人材を派遣するため、人材バンクの構築を求める声も有識者とモデル自治体の双方から寄せられた。学会や、自治体の建設行政を支援する建設技術センター、大学・高専などの人材を活用し、自治体とマッチングするイメージだ。国交省や各地方整備局、都道府県などの行政機関とも連携する。
専門家を派遣し、技術情報の提供や研修・講習により、自治体による技術選定、入札契約手続き、職員の技術力向上を後押しする。
人材バンク以外にも、新技術導入に関する手引きや、自治体支援策のカタログ化、AIを活用した質問回答など多様な支援ツールの整備を想定。26年度以降の自立的な体制整備を見据え、必要な事務局機能などを引き続き検討する。
提供:建通新聞社