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中央ニュース

2025/03/19

インフラメンテの実態 全国の自治体で可視化

 国土交通省は、全国の地方自治体を対象に、インフラメンテナンスの実態を可視化する。市町村別に、インフラ投資の状況や受発注者の体制を比較・分析できるようにし、抱えている課題に応じた対策を提示する。自治体に危機意識を持ってもらう狙いもある。地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)の具体化に向けて3月18日に開いた有識者検討会で打ち出した。
 自治体ごとに、インフラの質・量や関係する予算規模、メンテナンスに携わる自治体職員の体制、地元事業者の状況などを整理するイメージを示した。メンテナンス関係の取り組みの進展状況も示し、他の自治体と比較できるようにする。広域・多分野のメンテナンス業務を実施する群マネの全国展開に当たって、可視化した自治体の状況を基にターゲットを絞り込む。
 自治体職員が地域住民や議会にメンテナンス施策を説明したり、近隣自治体の取り組み状況を把握したりする際の参考資料としての活用も想定している。自治体の強み・弱みを類型化し、課題に応じた対策を示す。
 全国に1741ある市区町村のメンテナンスの進ちょく状況は、予算規模や抱えているインフラの量により大きく異なる。例えば道路のメンテナンス年報によると、点検の結果、修繕などの対策が必要とされたにも関わらず、5年経っても着手できていない自治体管理の橋梁が約17%ある。
 これまでの検討会では、人口3万人以下の小規模な自治体でメンテナンス体制や予算が不足している場合が多いとの意見が出ていた。老朽化による不具合が顕在化してから対策する事後保全に追われている自治体が2割程度を占めているとの分析もあった。メンテナンスの実態を可視化することで、小規模な自治体の中でも特に対策を要する事例を抽出する。
 可視化の取り組みの先行事例としては、土木学会が2016年から実施している「インフラ健康診断」がある。道路や鉄道、港湾、河川といった部門ごとにインフラを取上げ、健全度を維持できているか否かを経年的に評価するとともに、対策を「処方せん」として提示。道路橋については損傷度に着目し、市町村別の評価を行った上で地図に落とし込み、現状を可視化している。これらの取り組みを参考に、自治体職員が活用しやすい仕組みを検討する。

提供:建通新聞社