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中央ニュース

2025/03/12

下水管「全国特別重点調査」、夏までに優先箇所で

 埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受けて国土交通省が設置した有識者委員会は3月11日、大口径で古い構造の下水道管を対象とした「全国特別重点調査」の実施を求める提言案を大筋で了承した。八潮市の道路陥没現場との類似箇所など最優先で実施すべき箇所は今夏まで、それ以外については1年以内を目標に調査を完了する。
 調査を通じてリスクの高い下水道管路の実態を把握し、同種・同類の事故を防ぐ。今夏までに調査すべき最優先箇所としては、シールドトンネルの接続部や砂質地盤など、八潮市の道路陥没現場と類似した条件を挙げた。また、下水管が腐食しやすい箇所や、陥没履歴があり交通への影響が大きい箇所を例示した。
 調査に当たっては、大口径の管内に作業員が入って劣化状況を調べる潜行目視や、テレビカメラによる目視調査といった従来手法だけでなく、打音検査による定量的な劣化調査や管路内からの地盤空洞調査など、新技術・手法を積極導入するよう求めた。国交省は3月中に上下水道DXカタログの公表を予定しており、掲載技術の活用も推奨する。調査が困難な場合、必要に応じて住民の協力を要請することも盛った。
 委員長の家田仁政策研究大学院大学教授は、3月に秋田県男鹿市で発生した下水道工事現場での死亡事故に触れ、「特別重点調査では、くれぐれも安全に気をつけて事故が起こらないようにしなくては」と述べ、下水道管理者による監督の徹底を求めた。

■地下管の管理状況報告、自治体道路に拡大も

 委員会で国土交通省は、直轄道路の地下にある上下水道管をはじめとした占用物件の管理者に対し、管理状況の報告義務を課していることを説明し、都道府県・市区町村の管理道路でも同様の取り組みを促進するための仕組みが必要だとした。
 直轄国道では、上下水道管や電柱、電線といった占用物件の管理者に対し、占用許可から5年間をめどに管理状況の書面報告を求めている。一方、都道府県で同様の取り組みを行っているのは約64%、市区町村では約17%にとどまる。道路管理者と地下占用者との情報共有の場を設ける必要性も提起した。

提供:建通新聞社