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中央ニュース

2025/03/05

くるみん認定基準見直し 調達加算点も

 厚生労働省は、4月から企業の子育て支援の取り組みを評価する「く るみん」の認定基準を見直す。2024年5月に成立した次世代育成支援対策推進法の改正に伴う措置で、男性労働者に対する育休支援などの基準を厳しくする。公共調達で加算評価に用いることを想定し、内閣府が示している参考配点例も見直す。
 「くるみん」は、少子化対策として子育て支援などに積極的に取り組む企業を厚生労働省が認定。16年に制度を開始し、くるみんの他に「トライくるみん」と「プラチナくるみん」がある。
 認定基準の見直しの一つは、男性労働者の育児休業などの取得期間の延長。現行では、「所定外労働の削減、年次有給休暇の取得の促進、多様な労働条件の整備」の3項目から1項目を選び、具体的な目標を定めるている。このうち、「所定外労働の削減」の項目を削除し、「男性労働者の育児休業などの取得期間の延伸」に変える。
 男性の育児休業取得率についても、基準値を引き上げる。くるみんでは、男性労働者の育児休業取得率を「10%以上」から「30%以上」に、男性労働者の育児休業等・育児目的休暇の取得率を「20%以上」から「50%以上」に引き上げる。トライくるみんとプラチナくるみんも同様に取得率の基準値を引き上げる。
 また、女性の育児休業などの取得については、女性労働者だけでなく、育児休業などを取れる女性有期雇用労働者を新たに対象とし、それぞれの育児休業等取得率75%以上を求める。
 フルタイム労働者の月間の法定時間外労働と法定休日労働の合計平均時間については、くるみんとプラチナくるみんの基準を見直す。現行は45時間未満としているが、「全てのフルタイム労働者が30時間未満または25〜39歳のフルタイム労働者が45時間未満」とする。
 新たな認定基準に完全移行するまで、2年間の経過措置を設ける。26年度末までは旧基準での申請が可能だ。
 くるみん、トライくるみん、プラチナくるみんに認定された企業は、公共調達で加点評価される。新基準の認定を現行基準よりも高く評価するよう参考配点例を見直し、4月以降の調達に適用する方針だ。

提供:建通新聞社