厚生労働省がまとめた2024年に職場で発生した熱中症による死傷災害(1月7日時点、速報値)は、建設業で前年比3・3%増の216件となり、18年以降で最多の死傷者数となった。建設業の死亡者数は8人となり、前年から4人減った。
全産業の熱中症の死傷者数は8・0%増の1195人で、死亡者数は1人減り30人だった。24年の日本の平均気温は1898年の統計開始以降で最も高くなり、その影響で死傷者数は過去10年で最も多くなった。
建設業の熱中症による死傷者数は、全産業で製造業に次いで2番目に多かった。死亡者数は2年連続で減少したものの、過去5年の累計で見ると死傷者・死亡者数ともに全産業で最多となっている。
厚労省は、気候変動によって夏季の気温が40度以上となる「酷暑日」が増加していることを受け、職場の熱中症対策を強化する。6月から屋外作業を行う事業者に対し、熱中症対策を講じることを義務付ける。違反があった場合には罰則も科す見通しだ。
提供:建通新聞社