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2024/12/10

土木学会と日本建築学会 次の課題はAI

 土木学会(佐々木葉会長)と日本建築学会(竹内徹会長)が12月9日に開いた合同シンポジウム後の記者会見で、竹内会長=写真=は、「次年度の課題は生成AIだ」と述べた。AIの本質、使い方を理解し、AIの回答を疑って確認する力を教育することが土木と建築の両分野の共通課題と強調した。
 シンポジウムでは、生成AIの課題についても意見交換。多くの学生は、AIによる誤った解答に違和感を抱く能力が不足しているといった指摘があり、起こり得ない事象を学生に教える必要があるという意見があった。
 DXワーキンググループは、大学側がAIの進歩に付いていけていないと指摘し、情報系の学識者と連携する案など、教育人材の不足も含め検討を進める。
 また、若い世代の海外志向が低いことについて、竹内会長は、「国内化が進むと競争力が維持できない」との懸念を示し、「外国人労働者の受け入れは、国内の労働者が海外の建設業界で働いてみたいと考えるモチベーションを高めることにつながるのでは」と話した。
 外国人労働者によるダイバーシティーの確保と日本人の働き手の意識改革を重要なポイントとし、社会価値ワーキンググループの次の課題として取り組む方針だ。
 この他、竹内会長は「アンケートによると、ワーキングバランスがしっかりとしていれば、マネジメント職よりも一般技術者職を望む若い世代が多いという意外な分析結果が出た」と報告。技能者・技術者不足の解消に向け、「重層構造の下の方まで働き甲斐のある環境を整えることが重要だ」と話した。

提供:建通新聞社