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2024/11/26

全国中小建設業協会 ブロック別意見交換会(4)四国

 全国中小建設業協会(全中建 土志田領司会長)は11月15日、国土交通省との「四国ブロック意見交換会」を高知市で開催した。夏の暑さに対応するサマータイム導入や全国統一の設計労務単価などについて意見を交わした。
 全中建傘下の高知県と香川県の各中建協と本部の日野一基副会長、川村正義専務理事らが参加。この中で高知県中建協(國藤浩史会長)は、夏の猛暑対策として7〜9月の現場作業は午前8〜11時・午後2〜5時のサマータイム制を導入してほしいと要望。また、労務単価の地域格差は地方部では不公平感があり、就労格差は都市部への人材流出にも拍車をかけているとして全国統一単価の導入による是正を提案した。
 これに対して国交省不動産・建設経済局建設業課の高橋信博入札制度企画指導室長は「直轄工事ではすでに協議に応じている。自治体工事については契約変更などで対応するよう働きかける」と応じた。また、統一単価については「賃金水準が異なる他、都市部には時価が高いなどのデメリットもあり、一概に地方が不利とは言えない。そういう声があることは踏まえるが全国統一は厳しい」との見方を示した。
 香川県中建協(金本健司会長)は、約束手形のサイトが短縮されたが、事業者の安定的な資金繰りのため前金払い・中間前払いの支払い比率を8割まで上げてほしいと要望。また、人手不足による資材の遅れや作業不能日による工期延長などで経費増となっているとして、補正率の対応でなく共通仮設費・現場管理費・一般管理費などの大幅な見直しを要望。さらに、熱中症対策の真夏日補正率が少なすぎるとして猛暑日の設定と合わせた引き上げを求めた。
 高橋室長は「約束手形は無くす方向で進める。支払い比率のアップは財務省と調整したい」と回答。経費の見直しについては「当面の手当てとなるが、猛暑や雨天での作業不能日や作業効率が落ちた日をカウントして申請してほしい。それで工期が足りないなら調整する。ただし、年度末ぎりぎりに言われても困るので早めに言ってほしい」と応じた。
 その他、市町村の積算が現場の現実と合わない事例や週休二日に伴う賃金アップの必要性、完成検査書類の簡素化などを受発注者間で話し合った。
(地方建設専門紙の会・建通新聞社)