トップページお知らせ >中央ニュース

お知らせ

中央ニュース

2024/11/22

農水省補正予算 強靱化、災害復旧を重点化

 農林水産省は、2024年度の補正予算案の重点事項を明らかにした。防災・減災、国土強靱(きょうじん)化と災害復旧などの推進に向け、農業水利施設・ため池の機能強化や、治山施設の設置、海岸堤防の補強などを行う。また、能登半島地震と24年9月の豪雨被害の復旧・復興にも、予算を充てる。
 防災・減災の分野では、農業用ダムの洪水調節機能の強化や、農業水利施設などの老朽化・豪雨・地震対策、ため池の防災工事などを進める。南海トラフ地震の被害が想定される地域の堤防補強や、かさ上げによる津波・高潮対策なども行う。
 林業の分野では、国産材供給力の強化・国産材への転換を進める。木材加工流通施設や木造公共建築物の整備の他、JAS構造材の利用実証やCLTなどの技術開発・建築実証、外構部の木質化を支援。住宅分野でのスギ材利用促進も行う。
 農業分野では、老朽化した共同利用施設の再編集約・合理化、農地の大区画化により、食料供給基盤を強化する。原材料の集出荷貯蔵施設やHACCP対応施設、農畜産物の輸出対応型施設などを整備。海外依存度の高い原材料や生産資材の国産転換を図り、国内の輸出産地を育成・展開する。
 スマート技術の実用化にも取り組む。中山間地域などでは、農業水利施設などの省力化、省エネ化、施設の集約・再編などによる適切な保全管理を推進。革新的新品種の開発や開発の加速化に向けた施設を整備する。

提供:建通新聞社