都道府県の発注工事で、週休2日の実施率が大幅に上昇している。国土交通省が2023年度に完了した工事のうち4週8休を達成できた割合を調べたところ、各都道府県の平均は63・4%で、前年度と比べ16・9ポイントの大幅アップとなった。発注工事の75%以上で週休2日を達成できていたのは13団体だった。政令市の達成率も調べたところ、75%以上だったのは3団体だった。
土木、建築、農林部局が発注した工事のうち、23年度に完了した現場を集計した。ただし、災害緊急復旧工事は母数から除いた。
発注工事の75%以上で週休2日を達成できている都道府県は前年度から6団体増え、13団体となった。秋田県(95・5%)や北海道(94・8%)、福岡県(91・9%)、石川県(90・8%)のように90%以上を達成できている団体もある。
一方、達成率30%未満の団体は12団体減り、残りは岡山県(28・6%)のみとなった。国交省は週休2日の取り組みが着実に進んだとみている。
今後は40%未満の団体に対し、さらなる実施率向上を促し、底上げさせる。取り組みを阻む課題についても聞き取りを行う。
政令市については、市ごとの差が大きいため平均は算出しなかった。週休2日の達成率が75%以上だったのは、京都市(81・0%)と静岡市(79・0%)、札幌市(78・6%)の3団体。前年度は75%以上の団体はなく、皆増となった。
一方、達成率30%未満の団体は5団体減り、3団体となった。
改正品確法では、休日の確保を推進するため、国が実態を把握・公表することを規定。改正法に基づいて国交省が作成を進めている運用指針でも、公共工事の工期設定に当たって週休2日を前提とした工期設定を盛り込む方向だ。
国交省は、12月にかけて全国で開く下期のブロック監理課長等会議を通じ、週休2日のさらなる取り組みを促していく。
提供:建通新聞社