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2024/11/14

経済対策案 価格高騰に考慮「必要な事業量確保」

 政府が11月下旬に閣議決定する経済対策のうち、国土交通省関係の主要項目が明らかになった。公共事業については、資材価格高騰の影響に考慮して必要な事業量を確保するとし、改正建設業法に基づく価格転嫁協議のルールも年内に作成するなどとした。能登半島地震の教訓を踏まえ、国土強靱(きょうじん)化の実施中期計画の策定を最大限加速するとした。
 政府・与党は、経済対策とその裏付けとなる2024年度補正予算案について、国民民主党などとの協議を始めており、経済対策を11月22日、補正予算案を29日にも閣議決定する見通し。補正予算案は11月中にも招集される臨時国会で年内にも成立させたい考え。
 政府が与党に提示した経済対策案では「全ての世代の現在・将来の賃金・所得を増やす」として、建設業についても価格転嫁の円滑化と賃上げ原資の確保に向け、第3次担い手3法を着実に施行するとした。公共事業では、資材価格高騰の影響を考慮しながら、労務費を含めた適切な価格転嫁が進むよう、必要な事業量を確保する。
 改正建設業法に基づき、受発注者間の価格転嫁協議のルールを年内に定めるなど、賃金支払いの原資確保の施策を強化する。 防災・減災、国土強靱化については、5か年加速化対策の最終年度分の事業費として「必要かつ十分な予算」を確保すると記載。24年に発生した自然災害の被害も教訓として、広域防災拠点・道の駅の整備、流域治水の推進、民間建築物・公共施設の耐災性の強化、法面・盛土対策、重要インフラの老朽化対策などに取り組む。能登半島地震からの復旧・復興も加速させる。
 この他、子育て世帯や若年夫婦世帯を対象とした高水準の省エネ住宅の新築、省エネリフォームを支援する。断熱性能の高い窓サッシの使用条件については、24年度中に論点を整理し、必要な法制上の措置を講じる。洋上風力発電を排他的経済水域に展開するための法案を早期に国会に提出する。地方自治体が所有する遊休公的施設を利活用するスモールコンセッションも推進する。

提供:建通新聞社