文部科学省のまとめによると、全国の公立学校施設のうち、2024年4月1日時点で耐震化されていない施設は247棟だった。前年と比べ145棟減少し、耐震化率は0・1ポイント増の99・8%になった。特別支援学校の耐震化率は100%で、全ての施設が耐震改修された。
耐震化されていない施設の内訳は、小中学校が135棟(耐震化率99・9%)、幼稚園が38棟(98・5%)、高校が74棟(99・7%)。残棟数が多い小中学校では、24年度末までに残棟数を93棟、25年度末までに68棟にする見込みだ。
耐震性のない小中学校施設が多い都道府県は北海道で31棟残っている。幼稚園は岡山県で、残棟数が6棟。高等学校は神奈川県で、残棟数が32棟となる。
また、屋内運動場などの吊り天井などの落下防止対策がされていない公立学校施設は、前年よりも20棟減り、140棟となった。対策実施率は0・1ポイント増の99・7%。残棟数の内訳は小中学校111棟、高校27棟、特別支援学校2棟となる。
対策未実施の小中学校施設が最も多いのは、茨城県、神奈川県、新潟県で、いずれも10棟。高等学校は秋田県で18棟、特別支援学校は広島県の2棟。
屋内運動場などの吊り天井以外の非構造部材については、耐震点検実施率が0・2ポイント増の97・5%、耐震対策実施率が0・6ポイント増の67・8%だった。
提供:建通新聞社