国土交通省は10月30日、建築BIM推進会議環境整備部会を開き、建築分野でのBIMの標準的なワークフローと活用方策に関するガイドラインを2025年度に改定する方針を示した。BIM図面審査の導入や、属性項目の標準化といった最新の検討成果を反映する。24年度中に記載すべき項目を整理し、骨子案をまとめる。
ガイドラインは、建築プロセスを横断してBIMを活用するため、関係者の役割・責任分担を示す。20年に策定後、BIMモデル事業を通じて明らかになった課題、留意点を反映し、22年に改定版を公表。今回の見直しの成果は第3版となる。
主な改定項目としては、26年春に予定している建築確認でのBIM図面審査の開始や、BIM属性情報の標準化に向けた標準属性項目の整備といった検討成果を反映する。維持管理・運用段階のデジタル化についても最新の内容を盛り込む。
この他、ISOや諸外国でのガイドラインと比較し、不足している項目を補う。12月ごろに開く次回の環境整備部会で、主な改正項目の案と、大まかな方向性を提示する。25年3月に骨子案に対する意見交換を行う見通しだ。
この他、24年度にBIM活用・普及状況を把握するため、実態調査を行うことも説明。12月から1カ月程度かけ、建築BIM推進会議に参加する13団体を通じて会員にBIM活用の効果や対象建築物の概要、教育体制などをアンケート形式で聞く。
提供:建通新聞社