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2024/10/23

週休日「4週8休」最多に

 現場の週休日を4週8休とする全国建設業協会(全建、今井雅則会長)の会員企業が増えている。2024年度の全建のアンケート調査に対し、現場の週休日を4週8休と回答した企業は全体の43・3%。これまで回答が最も多かった4週6休を調査開始後初めて上回った=グラフ参照。時間外労働の上限規制の適用に伴い、週休2日工事を発注者指定とする公共発注者が増加。発注者側のデータで見ても、4週8休の達成率が上昇している。
 地方ブロック会議の基礎資料とする全建のアンケートでは、これまで現場の週休日を4週6休と回答する企業が最も多かった。時間外労働の上限規制の猶予期間が始まった前年の18年度の調査結果を見ると、4週6休が50・6%とおよそ半数を占め、4週8休はわずか9・2%にすぎなかった。
 その後も4週6休が半数を占める状況に変わりはなかったが、22年度から4週6休が減少局面に入り、今回の調査で初めて4週8休が4週6休を上回った。今回のアンケートは、時間外労働の上限規制適用前の23年度の実績を聞いており、24年4月の上限規制適用後はさらに4週8休の現場が増えていると見られる。
 全建の会員企業の週休2日対応が進んだ背景には、国・都道府県で週休2日工事の発注が定着したことがある。国土交通省の直轄工事では、23年度から週休2日工事に原則として発注者指定を採用。発注者指定にすると、4週8閉所の達成率が大幅に高まるため、週休2日工事に発注者指定を採用する都道府県も増えている。
 国・都道府県で発注者指定が標準的になった一方、市区町村の対応には地域差がある。全建の会員企業の現場で4週8休が増えたとは言え、依然として半数以上の企業の現場は4週8休以下。特に公共工事の現場で週休2日を実現するためには、国・都道府県に比べて明らかに遅れている市区町村の対応によるところが大きい。

■閉所日数は二極化も

 準大手・中堅ゼネコンなどの労働組合でつくる日本建設産業職員労働組合協議会(日建協、木浪周作議長)の調査でも、24年度に入って現場閉所の日数が増加している。
 規制適用後の今年6月1カ月間の調査では、閉所日数が月10閉所(全土日閉所)を超えた作業所は、全体の44・1%と調査開始後で最多となった。1カ月間の4週8閉所指数(月ごとの土・日・祝日の日数の差を補正した指数)も、前年同月の調査と比べ0・25ポイント増の6・47閉所と、調査開始後で最高となった。
 ただ、加盟組合別では閉所日の最高が7・21閉所に対し、最低が4・11閉所と3・1日の開きがあり、日建協では企業規模によって閉所日の二極化が生じていると指摘している。

提供:建通新聞社