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2024/10/04

建災防が60周年記念全国大会 安全な職場、誓い新たに

 建設業労働災害防止協会(建災防、今井雅則会長)と建設業労働災害防止協会東京支部(松井隆弘会長)は10月3日、東京ビッグサイト(東京都江東区)で創立60周年記念の全国建設業労働災害防止大会を開いた。今井会長=写真=は「建設業の労働災害は関係者の地道な努力により、長期的には減少傾向にある」としつつ、死亡災害が全産業で最多であるとして「建設業が憧れの産業として、今後も安定的に発展するため、安全で安心して働くことのできる魅力ある職場環境づくりが重要だ」と集まった約4500人の関係者に呼び掛けた。
 今井会長はまた、今回の全国大会について、「関係者が一同に会し、共通認識を分かち合うことで、労働災害防止活動の大切さを再確認し、災害ゼロの達成の心を新たに誓うなど、安全衛生意識の高揚を図る場としてほしい」とも述べた。
 会場では、石破茂首相のメッセージを紹介。「地域の守り手である建設業界が今後ともその役割を果たすためには、官民協働で建設業に携わる方々が安全に安心して働ける職場環境を形成する必要がある」とした上で、「労働災害によって建設業でも尊い人命が依然として失われている。労働災害の減少を目指し、今後も対策に取り組んでもらいたい」と続けた。
 福岡資麿厚生労働相が「建災防は、建設業の自主的な労働災害防止活動をけん引し、長年にわたって社会的使命を果たしてきた。その成果として、労働災害の死亡者数は設立当時と比べ10分の1に減少した」、斉藤鉄夫国土交通相が「建設業の労働災害防止に積極的に取り組み、60年という長きにわたる尽力に深く敬意を表する」と、建災防の功績をたたえた。
 大会では、安全衛生功労者や顕彰基金による顕彰の受賞者らに対し、今井会長が感謝状を手渡した。この他、厚労省の井内努安全衛生部長が「労働安全衛生行政の動向について」、脳科学者の茂木健一郎氏が「ワーク・エンゲイジメントを高めるための脳のつくりかた」をテーマに講演した。 全国大会は3日・4日の2日間にわたり、現地開催とオンデマンド配信を組み合わせたハイブリッド開催で行われる。4日には、東京国際フォーラムで専門部会を開く。

提供:建通新聞社