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2024/09/02

24年度の建設投資見通し 2・7%増の73兆円に

 国土交通省が8月30日に発表した2024年度の建設投資見通し(名目値)は、前年度比2・7%増の73兆0200億円となった。資材価格の高騰も影響し、1998年度以来25年ぶりに70兆円を上回った前年度からさらに1兆9300億円アップする見通しだ。政府投資が3・7%増と全体をけん引。民間投資は、住宅建築投資が微減となったものの、非住宅建設投資が大きく伸び、全体でも2・2%増となった。
 官民の投資見通しの内訳は、政府投資が前年度比3・7%増の26兆2100億円、民間投資が2・2%増の46兆8100億円。構成比は政府が36%、民間が64%で、前年度と変わらなかった。
 政府投資では、メインとなる公共土木事業が増加に転じ、3・7%増の15兆2500億円となる。その他の土木工事も3・7%増の3兆3400億円と2年連続で増加する。政府の非住宅建築は3・9%増の4兆2900億円、住宅建築も3・5%増の5900億円とそれぞれ増加。建築補修(改装・改修)も2年連続で増え、3・8%増の2兆7400億円となるなど、政府投資は全般にわたって増加の見通しとなった。
 一方、民間建設投資では、長引く資材価格の高騰などを背景に消費者マインドが悪化し、住宅建築が0・8%減とわずかに落ち込んだ。2年連続の減少で16兆5500億円となる。一方、非住宅建築は5年連続で増加し、4・0%増の10兆6300億円。建築補修(改装・改修)も3・1%増の12兆4100億円と増加。民間土木も5・1%の大幅増で7兆2200億円に増える。
 官民の建設投資全体を見ると、増加は続いているものの、直近では伸び率は縮小傾向にある。21、22年度の4・3%をピークに、23年度は3・7%、24年度は2・7%となり、鈍化が見られる。
 建設投資を15年度を基準として建設工事費デフレーターで算出した実質値で見ると、24年度は0・5%増と微増にとどまった。

提供:建通新聞社