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中央ニュース

2024/08/26

長期性能保証 品質均一化の効果確認

 国土交通省は、舗装工事完了後に一定期間の性能保証を施工者に求める「長期性能保証制度」の導入効果を検証した。保証期間満了時のわだち掘れ量・ひび割れ率を制度導入の前後で比較したところ、いずれも平均値が改善し、舗装の性能向上や品質の均一化に効果があったことを確認した。
 2009年度から直轄のアスファルト舗装工事に導入されている長期性能保証制度は、新設の舗装工事でわだち掘れ量とひび割れ量の指標値を設定し、5年間の保証期間終了後の測定値を達成できないと、施工者に機能回復措置(保証金、オーバーレイなどの修繕)を義務付けている。
 工事完了後の性能保証を契約事項とすることで、高い品質の確保と維持管理費の縮減を図るのが狙いだ。
 機能回復措置を義務付ける一方、指標値を上回り、長期保証を達成した施工者にはインセンティブを与えている。特に達成効果が高い施工者と監理技術者に認定書を交付し、その後の工事の入札時に総合評価落札方式で加点したり、表彰したりしている。
 長期性能保証制度を適用した直轄の舗装工事は09年度以降で861件(22年度は44件)ある。このうち、14年度以降に契約し、すでに保証期間を満了した工事は462件(密粒度舗装171件、排水性舗装292件)あった。
 国交省が保証期間が満了した工事を対象として制度導入効果を調べたところ、わだち掘れ量は制度導入前の平均8・87_から6・75_となり、2・12_減少。ひび割れ率も、制度導入前の1・06%から0・55%と0・51ポイント改善した。
 国交省は、新設アスファルト工事での制度導入の効果が確認されたことから、修繕工事にも対象を拡大することを検討している。

提供:建通新聞社