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中央ニュース

2024/08/22

農業生産基盤の強化に注力 農水予算の概算要求

 農林水産省は、2025年度予算の概算要求の重点事項案をまとめた。農業水利施設の計画的な更新・長寿命化を始め、保全管理の省力化の他、ため池の防災・減災対策など、施設の老朽化や人手不足、災害に対応できる農業生産基盤を構築するための予算を要求する。8月21日に開かれた自民党の総合農林政策調査会・農林部会に報告した。
 食料・農業・農村基本法の改正を踏まえ、農業の構造転換に向けた施策を初動の5年間で集中的に実行するための予算を確保する。「防災・減災、国土強靱(きょうじん)化のための5か年加速化対策」に必要な経費や、食料安全保障の強化に向けた経費については、「事項要求」として別途予算編成の過程で検討するとした。
 公共事業関連の内容を見ると、流域治水対策や集落排水施設の整備など、防災・減災対策に重点を置いた。防災対策では、火山の降灰被害による農作物への被害を最小化するため、洗浄用機械施設の整備と用水確保対策の一体的な整備を支援する。
 環境負荷を低減する取り組みとしては、家畜排せつ物処理施設の機能強化や、木材加工流通施設の整備を支援するとした。
 また、建築の木造化・高層化を後押しするため、建築用木材の供給と利用を強化する。木造中高層建築物の設計技術開発や、製材・CLTを使った建築物の低コスト化に向けた技術開発を進める他、木造建築物の設計者・施工者の育成を支援する。

提供:建通新聞社