政府は、女性活躍に前向きで法に基づく認定を受けた企業に対し、公共調達時の総合評価で加点する措置のさらなる拡大に取り組む。特に公共工事に焦点を当て、さらなる改善を促す方針だ。
女性活躍推進法は一定規模以上の企業に対し、管理職に占める女性の割合や、平均残業時間など女性活躍に関わる課題解消に向けた行動計画の策定を義務付けている。計画に基づく取り組みが優良な企業は「えるぼし」「プラチナえるぼし」の認定を受けることができる。
政府の女性活躍に関する政策を示す「女性版骨太の方針2024」では、女性活躍のさらなる推進に向け、公共調達分野でのえるぼし認定に対する加点評価のさらなる活用促進を記載。公共工事については「さらなる実施余地がある」とし、競争参加者の特性を踏まえながら、各機関での取り組みを促すとした。
公共調達での取り組み状況を見ると、22年度に国の機関や独立行政法人が発注した公共工事など2万3840件のうち、女性活躍や子育て支援、若手活用に関する国の認定を受けた企業への加点評価を行ったのは4294件で、全体の18・0%だった。直近数年間で適用対象が拡大傾向にあるものの、物品役務の97・9%と比べると低い水準となっている。
提供:建通新聞社