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2024/07/10

賃上げ表明率、7割超に 直轄工事の競争参加者

 国土交通省は、賃上げ表明企業に対する2023年度の直轄工事での加点状況(23年12月末までの速報値)をまとめた。直轄工事全体の競争参加者のうち賃上げ表明者が占める割合は72%で、賃上げ加点制度が始まった22年度通期の67%と比べて5ポイント拡大。賃上げの動きが続いていることが分かった。
 賃上げ加点措置は、総合評価落札方式を適用している国発注の工事・業務などで22年度から開始した。競争参加時に、今後1年間の従業員への賃上げを表明した場合、総合評価で加点する。大企業は3%、中小企業等は1・5%の賃上げが求められる。契約企業に対しては賃上げ表明期間の終了後に実績を確認し、未達の場合はその後の総合評価で減点する。
 結果を見ると、23年4月〜12月の対象工事4259件では、重複を除いて4001者が競争に参加。このうち2882者が賃上げを表明し、表明率は5ポイントアップの72%となった。
 落札者ベースで見ても、重複を除く2331者のうち1827者が賃上げを表明した。表明率は3ポイントアップの78%となった。
 工種別で見ると、鋼橋上部(競争参加者の表明率95%)やアスファルト舗装(89%)、一般土木(86%)、橋梁補修(85%)をはじめ、公共工事の割合が大きな工種ほど表明率が高い傾向が見られた。表明率が比較的低かった維持修繕工事も4ポイントアップの73%となった。
 一方、建築(56%)や電気設備(55%)など、民間工事のウエートが比較的大きな工種の表明率は低い傾向が見られた。最も賃上げ表明率が低かったのは造園の45%だった。
 この他、塗装(71%)や通信設備(59%)、受変電設備(54%)を含め、当初から表明率が高かった鋼橋上部を除く全ての工種で表明率が上昇した。
 また、直轄工事を安定して受注している企業ほど、表明率が高かった。年平均の落札件数が1件未満の表明率は62%にとどまった一方、9件以上10件未満の表明率は100%となった。
 賃上げ実績の評価に当たっては、時間外手当や賞与を除いて評価する場合もあり、必ずしも総支給額の上昇率を示すものとはならない。災害対応による一時的な時間外労働の増加など、企業の裁量が及ばない事態による増減の影響をなくすための措置となっている。

提供:建通新聞社