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中央ニュース

2024/07/01

白書 人口減少下の国交行政展望

 6月28日に閣議報告された2024年版国土交通白書では、本格化する人口減少社会における今後の国土交通行政の展望を示している。労働力不足を補うため、新技術を活用してインフラ分野の点検作業を効率化したり、建設現場の自動・遠隔施工を導入したりする重要性を強調。広域・他分野のインフラを総合的に管理する「地域インフラ群再生戦略マネジメント(群マネ)」に取り組む重要性も指摘している。
 国土交通省が行った国民意識調査では、人口減少下でも持続可能な社会とするために期待する技術として、「AI、ロボット、ドローン、自動運転などによる省人化・省力化」を挙げる回答が54・0%と最も多かった。
 白書では、i―Constructionやインフラ分野のDX、自動運転などの国交省の施策を紹介。生産性を向上させる技術を活用し、労働力不足に伴う経済活動の停滞を回避すべきだとしている。
 人口減少によってマンパワー不足が進み、インフラを維持管理するための体制・予算に課題を抱えている地方自治体が増えている。インフラを群として捉え、広域的に管理する群マネの推進が重要とも記載。広島県・安芸太田町・北広島町が進めている道路管理業務の一括発注の事例などを紹介している。
 この他、ワークライフバランスを実現し、子どもに優しく、子育てしやすい社会を構築する必要もあると記載。2024年問題の解決に向けた建設業の働き方改革、建設業の担い手の処遇改善、建設キャリアアップシステムを活用した現場書類の削減などの取り組みを紹介している。

提供:建通新聞社