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2024/06/19

古い鉄骨建築に被害 能登半島地震の被害調査

 国土技術政策総合研究所と建築研究所は、能登半島地震による鉄骨造建築物と建築の非構造部材への被害状況調査の結果報告(速報)を公表した。震度6強以上が観測された5市町を対象に現地調査を実施。倒壊、崩壊したり、外壁の広範囲の脱落が見られたりした建築物は比較的古く、旧耐震基準の年代に多い構造形式が見られたとした。
 調査した鉄骨造建築のうち、崩壊、倒壊した建築物は3棟。このうち2階建てと3階建ての2棟はそれぞれ、1階部分が層崩壊していた。3階建ての1棟は2階、3階部分がそれぞれ崩壊していた。これらはいずれも旧耐震基準の建物と見られる。
 外壁が広範囲に脱落し、構造部材の損傷が把握できた建物は、▽ブレースの座屈やたわみ▽接合部のボルト破断▽露出柱脚のコンクリート破壊▽アンカーボルト破断▽柱脚の移動―などが見られた。建物全体が傾いている被害もあった。
 大きな被害のあった建物はさびが見られたり、古い外観のものが多かったという。「日の字断面柱」やH形鋼柱を用いているものも比較的多く、旧耐震基準の年代の建築物に多い構造形式だった。

提供:建通新聞社