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中央ニュース

2024/06/11

建設の処遇改善も 新しい資本主義実行計画

 政府は、6月7日に決定した「新しい資本主義の実行計画」(2024年改訂版)に、改正建設業法に基づく建設分野の処遇改善を明記した。労務費基準を著しく下回る金額での契約の禁止、価格高騰に伴う代金変更方法の契約書への記載といった改正法に基づく取り組み内容を列挙。中小・小規模企業を含めて賃上げが可能となるよう、労務費の価格転嫁を後押しする。
 建設分野ではさらに、電気工事士試験の受験機会の拡大、電気工事業務のDX化を推進するとした。担い手確保、生産性向上により深刻な人手不足に対応する。
 価格転嫁の関連では、建設工事の請負ではなく、設計図書の作成や建材製造の委託のように下請法の対象となる取引関係についても労務費の転嫁対策を強化する。下請法の運用では、下請けへの対価の引き下げだけでなく、労務費コスト上昇分の転嫁を促す観点から据え置きに対しても違反となり得るよう運用基準を明確化。今後は勧告対象となる案件を拡充する他、補助金・入札参加資格を停止することも検討する。執行の円滑化へ法改正も視野に入れる。

提供:建通新聞社