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2024/05/30

津波想定の木密地域 全国1347カ所に

 消防庁の調べで、津波浸水想定区域内にある木造密集地域が全国に1347カ所あることが分かった。能登半島地震により大規模火災が発生した石川県輪島市では、津波警報の発令に伴って河川・海から取水できなくなるなど、消防活動が大きく制限された。同様の課題を抱える地域が全国にあることが判明したため、国土交通省、消防庁は貯水槽の優先整備や建物の不燃化促進などの対策を急ぐ考えだ。
 5月28日に国交省、消防庁が開いた有識者検討会で調査結果を提示した。沿岸部を管轄する343消防本部のうち、約半数には木密地域があることも分かった。このうち、木密地域での津波を想定した火災対策を計画している消防本部は2割にとどまった。
 木密地域で優先的に耐震性貯水槽の整備を行っていたり、津波浸水想定区域で防火水槽の整備・移転に取り組んでいる割合は1割以下。検討会で座長を務める関澤愛日本防火技術者協会理事長は、大規模災害時に備えた消防計画を策定する必要性を指摘するとともに、木密地域で建物の不燃化対策を加速することを求めた。
 検討会では、輪島市大規模火災を踏まえた国の取り組みの方向性案を提示した。消防関係では、消防本部や指令センター、消防署などの耐震補強と津波浸水想定区域外への移転を挙げた。特に木密地域などを対象に、耐震性貯水槽の整備を促進。津波浸水想定区域外での耐震性防火水槽の設置も推進する。
 まちづくり関係では、特に木密地域で老朽建物の除却や延焼防止性能の高い建物への建て替え促進、沿道建築物の耐震化が必要とした。避難路となる道路の整備や避難場所となる公園・空き地の整備も促進する。建物所有者に対する働き掛けを強化するため、実効性の高い対策の検討が必要だとした。

提供:建通新聞社