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2024/05/28

23年度技術検定 2級合格、過去20年最多

国土交通省のまとめによると、2023年度の技術検定の最終合格者数(7種目)は、1級が2万7933人(前年度比14・2%増)、2級が4万0834人(23・3%増)となり、いずれも前年度を大幅に上回った。特に2級の最終合格者は過去20年で最多となり、合格者数が4万人を上回るのも過去20年で見ると初めてとなる。2級の第2次検定は受験者数(7万5891人)も過去20年で最多となっている。
 23年度の第2次検定に合格し、施工管理技士の資格を取得した最終合格者が、1級・2級ともに前年度を上回った。
 種目別の最終合格者数を見ると、土木の最終合格者数は1級が28・8%増の9060人、2級が33・6%増の1万6583人といずれも大幅に増加。特に、2級土木の最終合格者数は04年度以降で最も多くなっている。
 建築の最終合格者数は1級が11・3%増の6544人となったが、2級は11・7%減の6999人に減少。管工事は、1級が18・6%増の4471人、2級が72・3%増の8552人だった。2級管の最終合格者数は過去20年で最多となり、伸び率も全種目で最も高くなっている。
 最終合格者数が1級・2級のいずれも増加した一方、技術検定の入り口である第1次検定の受験者数は1級・2級ともに減少した。1級第1次検定の受験者数は9万9488人(11・6%減)、2級第1次検定の受験者数は12万9551人(1・7%減)。1級第1次検定はコロナ禍の20年度以来3年ぶり、2級は2年連続の減少となる。
 近年、受験機会を拡大するための年2回化(2級第1次検定のみ)、「電気通信」の創設、1級・2級技士補の創設などの制度改正によって、受験者数は横ばいから増加で推移しているものの、有資格者の高齢化も進んでいるため、若年層の早期資格取得を求める声が強い。

「24年度試験 1級1次検定は19歳以上で」

 国交省は、こうした声に応えるため、2024年度の技術検定制度の見直しによって、1級第1次検定の受験資格要件としていた実務経験年数を廃止し、19歳以上であれば、実務経験がなくても1級第1次検定を受験できるようにした。最終学歴によって実務経験年数が異なる学歴要件も廃止したため、指定学科以外の高校・大学を卒業した受験者が増加することも予想されている。その反面、1級第1次検定の受験資格の緩和に伴い、2級第1次検定の受験者数が減少するとの見方もある。

提供:建通新聞社