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2024/05/27

CCUS能力評価 「全員実施」は4割

 建設産業専門団体連合会(建専連、岩田正吾会長)が会員団体の所属企業を対象に調査したところ、建設キャリアアップシステム(CCUS)の能力評価を技能者全員に実施した割合は46・2%となった。主な業種別では、特に大工工事業(型枠)で全員実施の割合が大きく、56・2%と半数を超えた。
 回答した企業のCCUS能力評価の実施状況を見ると、「全員実施完了」が46・2%で最も多かった。次いで、「一部実施完了」が26・2%。「現在申請中」の2・2%と合わせて、回答企業の4分の3程度が技能者の能力評価に取り組んでいた。「実施していない」は22・5%にとどまった。主な業種別では、大工工事業やとび・土工工事業、塗装工事業で「全員実施完了」の割合が半数を超えた。
 今国会で審議中の建設業法改正案では、賃金の原資となる労務費を担保する仕組みが制度化される。建専連は、2023年に公表されたCCUSのレベル別年収の目安を追い風に、能力評価を通じて技能や経験に応じた処遇改善を進めたい考えだ。
 CCUSの登録状況についても調査した。事業者、技能者のいずれも登録率は継続的に上昇。事業者登録が「完了」となった割合は92・3%で、前年度から6・4ポイントアップした。社員数の規模に応じて登録完了の割合に差があり、100人超の企業では97・5%だったが、1〜4人では70・9%にとどまった。
 技能者登録が「全員完了」となった割合は76・4%で、4・5ポイントアップした。主な業種別で最も全員完了の割合が大きかったのは鉄筋工事業の88・6%だった。
 CCUSカードリーダーの設置状況は、「現場の80%以上で設置されていた」との回答が12・0%にとどまった。2・4ポイント上昇したものの、「0%」(現場に全く設置されていなかった)との回答が20・1%あり、依然として普及の途上という状況だった。主な業種別では、「80%以上」との回答が土木工事業、大工工事業などで比較的多かった一方、塗装工事業、内装仕上工事業などで少なかった。

提供:建通新聞社