全国建設業協同組合連合会(全建協連)の青柳剛会長=写真=は、5月22日に開いた総会後の会見で、能登半島地震の災害対応について「被災地では地域の建設業が辛うじて残ってくれて復旧に当たってくれた」と述べる一方、「企業が人員や機械を維持するために必要な『限界工事量』プラスアルファの事業量がないと、災害発生時に厳しい状況に陥るのではないか」との危機感を示した。
地元密着型の事業量を確保するため、「限界工事量プラスアルファの理念をしっかり打ち出したい」との意欲を示した。さらに、公共工事での労務費の決定プロセスについても「どうしてもタイムラグが生じてしまう。実勢単価にどこまで合わせられるか考えないと、担い手を確保することもままならない」との見解を示した。
また、時間外労働の上限規制適用後の地域の建設業の動向についても触れ、「労働時間の変化や実際のコストについて調査したい」と明らかにした。調査結果を踏まえ、書類作成の期間に別枠の工期を確保するなど「制度設計を考えるべきではないか」と続けた。
提供:建通新聞社