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2024/05/23

第3次「担い手3法」成立へ 衆院国交委が採決

 衆院国土交通委員会は5月22日、スライド条項の運用基準をあらかじめ定めることを発注者の責務に追加し、自治体の入札契約適正化に向けて国が自治体に必要に応じて勧告できるようにする品確法改正案を全会一致で議決した。同日に建設業法・入札契約適正化法改正案も全会一致で議決し、「第3次担い手3法」の成立の見通しが立った。
 公共工事品質確保に関する議員連盟(品確議連、根本匠会長)が立案した品確法改正案は、担い手確保に向け、スライド条項の運用基準を定め、労務・資材の取引価格の変動に合わせて適切に請負代金額を変更することを発注者の責務に追加する。公共工事に従事する下請けが適切な賃金、休日を得られるよう、国が実態調査を行うことも規定する。
 職業訓練の実施者への支援、専門学校などと民間事業者、建設業団体との連携促進も盛った。外国人を含め多様な人材確保に必要な措置を国、自治体に求める。
 地域の実情に応じた適切な条件・規模による発注を求める規定を新設する。競争性の確保が困難なことが確認できた工事については随意契約を認めることとする。新技術活用、脱炭素化に対する評価促進の規定も設ける。
 公共工事の発注体制を強化するため、国による講習・助言などを求める。
 品確法改正案の議決に当たっては、付帯決議として、まず国交省の直轄工事で契約変更に当たり、受発注者以外の第3者が適正性を確認し、意見を反映・公表する新たな仕組みを導入することを求めた。

提供:建通新聞社