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2024/05/17

CCUS 公共発注者との連携強化 

 建設業振興基金は、建設キャリアアップシステム(CCUS)の普及に取り組んでいる公共発注者と連携し、受注者向けの説明会を開く。説明会では、登録から現場利用までのサポート、カードリーダーの無償貸与などによって、元請けがCCUS活用工事を受注しやすいよう、現場環境を整えてもらう。まず、他の都道府県と比べCCUS活用工事の実績が多い静岡県内で、6月から初めての説明会を開催する。
 CCUSは、技能者登録が142万3968人、事業者登録が26万2512者(いずれも4月末時点)に上っている。一方、就業履歴数の23年度目標は未達成となり、24年度目標も前年度から1800万件増加しており、現場利用をこれまで以上に促進する必要がある。
 振興基金は、まず公共工事での現場利用を拡大するため、都道府県がCCUS活用工事を実施している地域で、元請けの現場利用をサポートするための説明会を開く。都道府県との連携を強化した上で、市区町村工事の受注者の現場利用を促す狙いもある。
 説明会では、登録手続きや現場利用に関する専門知識を習得した「CCUS認定アドバイザー」にも協力してもらい、CCUS活用工事の受注を希望する元請けの登録をサポートする。下請けとして活用工事の現場に入る専門工事業なども説明会に参加できる。
 さらに、説明会に参加したモデル工事の受注者らには、カードリーダーを無償で貸与し、CCUSの現場利用に関する費用負担も軽減する。
 説明会は、6月に静岡県内で初めて開催する。静岡県は22年度からほぼ全ての工事をCCUS活用工事として発注し、入札時点で入札参加者が現場利用を申請すると、総合評価落札方式の加点対象としている。カードリーダーを実際に設置し、就業履歴登録が1件以上あれば、工事成績評定でも加点している。
 23年度実績(23年10月末時点)を見ると、活用申請のあった工事は93件で、実際に就業履歴登録のあった工事も12件だった。静岡県が他の都道府県と比べ、活用工事の実績が多いことを踏まえ、振興基金と県が連携して説明会を開く。県は、出先の土木事務所など県内3カ所(東部、中部、西部)で会場を提供することを検討している。

提供:建通新聞社