日本建設業連合会(日建連、宮本洋一会長)は、国土交通省直轄工事の「書類限定検査」を全ての発注機関で導入するよう求めている。受注者の時間外労働の約8割が書類作成に充てられているとして、書類削減に効果の高い書類限定検査を全ての工事に適用することを求める。
書類限定検査は、発注者側の監督職員と技術検査官の重複確認を廃止し、受注者の説明用資料などの書類を削減する取り組み。日建連が昨年11月に会員企業を対象に行った調査によると、国交省の直轄土木工事の75%に書類限定検査が導入されていたという。
日建連は、書類限定検査が時間外労働の削減に直結するとして、すでに契約した工事も含め、全ての直轄工事への導入を国交省に要望。さらに、直轄工事以外の公共工事でも、書類限定検査や電子契約の導入によって、書類業務を削減することを求めている。
また、高速道路会社が工期内に設けている「書類作成期間」について、他の発注機関でも同様の対応を講じるよう働き掛ける。
提供:建通新聞社