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　国土交通省は、土地政策に関する基本的な考え方を示す土地基本方針の案をまとめた。従来の宅地化を前提とした姿勢から軸足を移し、人口減少や災害の激甚化といった社会情勢の変化に対応した「サステナブルな土地の利用・管理」を実現する。このため、既存施策の拡充、新たな施策の導入に取り組む。
　４月16日に開いた国土審議会の部会に提示した。主な課題としては、低未利用地や所有者不明土地への対応を位置付けた。非宅地を含めて最適な土地利用への転換、継続的な管理の確保に向けた新たな枠組みを整える。改正空家法、所有者不明土地法に基づく取り組みも推進する。
　大規模災害に備え、事前復興まちづくり計画の策定を促進する。まちづくりＧＸやグリーンインフラの推進など、気候変動への適応、脱炭素化につながる施策も盛り込んだ。
　土地の円滑な流通・取引を後押しするため、地籍調査の迅速化や、不動産情報ライブラリの活用による多様な土地情報の提供、活用を推進する。
　16日の部会では、土地利用規制を組み合わせた防災減災対策の検討を求める意見が委員から出た。規制的な手法の他、土地の災害リスク情報を発信することによる誘導的な手法が有効だとする意見もあった。

提供：建通新聞社