帝国データバンクの調べで、建設業の19・1%が外国人労働者の採用拡大に前向きなことが分かった。全産業平均の16・7%と比べて高い水準となった。外国人労働者を雇用する際の課題としては、「スキルや語学などの教育」を挙げる声が多かった。
建設業で現在、外国人を雇用している企業の割合は18・5%。全産業平均の23・7%よりも低い水準だった。一方、深刻な人手不足もあって、新たに外国人採用を開始したり、現在よりも採用数を増やしたりといった採用拡大の意向は全産業平均を上回った。
外国人労働者を雇用する際の課題には、全産業で「スキルや語学などの教育」を55・1%、「コミュニケーション」を55%が挙げた。特に、作業に資格が求められる建設業で、教育を課題に挙げる割合が大きかった。
この他、賃金に加えて経費負担もあることから「一人あたりの人件費は非常に大きい」(はつり・解体工事、千葉県)、技能実習法の改正が予定されていることを受けて「今後の方針が見えないと動けない」(塗装工事、山梨県)といった声が寄せられた。
全国の企業2・7万社に2月にアンケートを行い、1・1万社から回答を得た。このうち建設業は1699社だった。
提供:建通新聞社