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2024/01/29

建設業法・入契法改正案 3月上旬に提出

 国土交通省は第213回通常国会で、持続可能な建設業の実現に向けて建設業法と入札契約適正化法を一体で改正する法案を3月上旬に提出する。原価に満たない請負代金での契約や、著しく短い工期での請負契約を禁止する。監理技術者などの専任制度の合理化、情報通信技術の活用指針の策定などに関する改正も行い、担い手確保と働き方改革の促進につなげる。
 1月26日の閣議後会見で斉藤鉄夫国交相は法案に触れ、「建設業における処遇改善と働き方改革の促進を図るための重要な法案」と強調した。その上で、円滑な成立に向けて丁寧な説明に努めるとした。
 不当に低い請負代金での契約締結の禁止では、請負契約での労務費の相場観を示す「標準労務費」を参考指標とし、その水準を著しく下回る積算での契約を制限する。元請けから1・2次下請けへの請負契約において、受注者による不当に低い請負代金での契約締結を禁止し、指導・勧告など行政による取り締まりの対象としていくことを法的に位置付ける。
 今回の法改正は、国交省の中央建設業審議会(中建審)などで受注者、民間発注者、有識者が2年にわたる議論の末にまとめた提言を踏まえたもの。提言は建設業のあるべき姿について、「請負契約の透明化による適切なリスク分担」「適切な労務費の確保と賃金行き渡りの担保」「魅力ある就労環境を実現する働き方改革と生産性向上」の3つを柱に、景気によって過度な競い合いに陥りがちな体質からの脱却を目指すとしていた。
 建設業法・入契法の改正とともに、自民党の「公共工事品質確保促進議員連盟」(品確議連)は品確法改正案の提出を検討している。管される国土交通省の双方が連携。4月以降を予定していた補助率を前倒しして適用する。国の調査による被災状況把握、技術者派遣を行い、上下水道一体で早期の復旧を進める。
 復興まちづくりでは、自治体による計画策定を支援する。構想・計画策定や事業化に向けた合意形成ではUR都市機構も協力する。液状化被害のあった宅地の復旧に加え、公共施設と隣地宅地の一体的な再度災害防止対策も講じる。
 学識者の協力を得て、地震のメカニズムの緊急調査も実施する。
 生活再建を後押しするため、全壊家屋だけでなく半壊家屋についても住民の自己負担なしで解体できるようにする。空き家の解体では所有者不明建物管理制度を積極的に活用する。
 被災事業者の施設・設備復旧に対する最大15億円の補助、資金繰り支援も盛った。

提供:建通新聞社