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2024/01/24

市町村の予定価格 6割「適正でない」と回答 全中建アンケート

  全国中小建設業協会(全中建、土志田領司会長)が団体会員の傘下企業に行ったアンケートで、市町村の予定価格について「適正でない」との回答が62%を占めた。適正でない理由としては、「歩掛を見直してほしい」との意見が最も多く、以下、「適正利潤の確保を意識した設定になっていない」、「一般管理費を見直してほしい」との理由が多かった。
 2023年8月から10月にかけてアンケートし、920社から回答を得た。人材の確保と育成に向けて発注者に求める内容や、回答企業の取り組み事項を聞いた。
 予定価格が不適正だとする回答は、都道府県で52%、国で32%あった。いずれも市町村と同様に、歩掛の見直しを求める意見が最多。現場条件に見合った設計や、労務費を確保できる適正価格での契約を求める意見も寄せられた。
 最新の積算基準の適用についても、市町村で72%、都道府県で63%、国で40%が「適正でない」と回答した。資材単価を見直してほしいとの声が多く、小規模工事に見合った単価設定や、スライド条項の適切な運用を求める意見も出た。
 設計変更については市町村で66%、都道府県で58%、国で32%が「適正でない」と回答した。監督員によって対応が異なることや、予算増を理由とした変更の拒否、当初の3割以上の増額を認めない「30%ルール」の強要を指摘する意見が多かった。
■技術者の新規採用「あり」は36%
 回答企業の取り組みについても質問。正社員(技術者)の新規採用については24年度に36%が「あり」と回答した。前年度比では1ポイントのダウンとなった。技能者は15%、その他職員は16%が採用「あり」で、いずれも前年度比ではダウンした。
 離職者が出る時期については、入職後「1年未満」が17%、「1〜3年未満」が47%だった。
 再雇用者がいる企業も全体の50%を占めており、その理由は「人手不足」が最多だった。
 週休2日については実際に取り組んでいる割合が53%、実現を目指している割合が27%で、回答企業の多くが前向きな姿勢を示した。必要事項には「適正な工期設定」を挙げる意見が最も多かった。
 CCUSを「導入している」と回答した企業は57%。「導入予定」は21%だった。

提供:建通新聞社