国土交通省は、地方自治体の入札契約制度の改善を支援する「入札契約改善推進事業」で、2024年度分の対象案件を募集する。例年と同様に、平準化やダンピング対策に取り組む地方自治体に、専門家(支援事業者)を派遣し、都道府県・市区町村の入札契約改善検討を後押しする。募集期限は2月22日まで。3団体程度選定する。今回新たに、募集に際して建設業界から意見を徴集し、事業を選定していくとしている。
入札契約改善推進事業は、国交省が「公共工事の品質確保の促進に関する法律の一部を改正する法律」などの施行を踏まえ、14年度に創設。都道府県や市区町村の入札契約制度改善の取り組みを支援してきた。
後押しする主な入札契約改善事例は、▽平準化やダンピング対策、総合評価落札方式の導入による入札契約の適正化▽包括発注、共同受注、事務共同化による地域維持工事での発注方法の工夫▽設計・施工一括発注方式、CM方式など多様な入札方式の導入―など。
具体的には、発注者となる地方自治体に対して専門家を派遣し、自治体の性格や地域の実情を踏まえた課題整理、最適な入札契約制度・入札契約方式の検討、必要となる諸手続きの支援を行っている。
これまでの支援実績は34件=表参照。22年度には新潟県津南町など3団体に専門家を派遣した。
津南町では、不調が続いた町立保育園増築事業の入札に当たり有効な入札契約方策についての助言を受け、検討した結果、CM方式による設計・施工分離発注を採用。円滑な事業実施につなげた。
支援で得られた知見と成果は全国に展開する。
今回の募集に当たっては、1月24日午前11時からウェブ説明会を開く。事前の申し込みは不要。希望する自治体職員は説明会URLからアクセスする。
提供:建通新聞社