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2024/01/23

全国建設業協会地域懇談会・ブロック会議(9) 北陸

 全国建設業協会(全建、奥村太加典会長)の地域懇談会・地区ブロック会議として、北陸地区建設業協会地域懇談会が10月31日、金沢市のホテル日航金沢で開かれ、石川県建設業協会(平櫻保会長)、新潟県建設業協会(植木義明会長)、富山県建設業協会(竹内茂会長)が国土交通省に対し、担い手の確保・育成に向けた働き方改革等の環境整備などを要望した。
 この日は、国土交通省から楠田幹人大臣官房審議官(不動産・建設経済)、森下博之大臣官房参事官(イノベーション)、遠藤仁彦北陸地方整備局長ら10人、全建から奥村会長ら8人、石川県協会から平櫻会長ら19人、新潟県協会から植木会長ら8人、富山県協会から竹内会長ら19人がそれぞれ出席。オブザーバーとして長野県建設業協会から清澤由幸副会長ら2人が出席した。
 冒頭、平櫻石川県協会会長が「国においては国土強靱化政策を打ち出していただき、防災・減災、国土強靱化5か年加速化対策が進行中であり、我々にとっては一条の光が見えてきた。設計労務単価も11年連続で引き上げていただき、業界の先行きに希望が持てるようになった」とあいさつ。
 続いて国交省から、楠田審議官が「担い手確保は建設業にとって最大の課題であり、現場を支える技能労働者の不足は大変深刻な問題と受け止めている。来年4月から適用される時間外労働の上限規制に備え、必要な環境整備にしっかりと取り組みたい」と述べ、森下参事官が「直轄工事では、働き方改革として週休2日工事の段階的な拡大を進めており、インフラDXの推進ではアクションプランの第2版を策定させていただいた。物価高対策では、建設資材の高騰に対応して3種類のスライド条項の適切な運用を行っていきたい」とあいさつ。遠藤北陸整備局長が「週休2日制については、民間工事でも適正な工期が設定されるよう、民間発注者に対しての働きかけを継続していきたい。また、土日を跨ぐ作業を依頼しないウイークリースタンスを工事にも適用し、長時間労働の是正に取り組んでいきたい」と述べた。
 さらに、奥村全建会長が「時間外労働規制適用を半年後に控え、全建では、週休2日と時間外労働の上限を360時間以内とすることを目指した『2+360(ツープラスサンロクマル)運動』を展開中であり、適正工期見積もり運動も実施している。適正な工期のもとで働き方改革が進められるよう、業界一丸となって努力したい」とあいさつした。
 懇談では、北陸地区からの提案議題として、石川県協会から国土強靱化対策の継続的な取り組み、また、担い手確保に向けた環境整備のため発注者指定型の週休2日工事の普及・拡大について特に市、町に対する指導徹底、工期設定に当たり余裕期間制度(フレックス方式)を活用した工事の拡大などを要望した。
 新潟県協会から、地域建設業の継続した賃金アップ実現のため、週休2日補正率の引き上げや休日分を補う労務単価の引き上げといった賃金アップの原資に関わる単価等について要望。改正労務単価の適用時期について早期の労務費調査と単価改訂の公表、および2月契約工事から新単価の適用工事とすることなどを求めた。
 富山県協会は、新・担い手3法および発注関係事務運用指針に基づく適正利潤を確保できる予定価格の設定、適切な設計変更、生産性向上の面から、小規模ICT施工工事における適切な設計・積算・工期設定やDX推進のため通信環境充実等の働きかけも求めた。
 これらに対して国交省から回答が示され、活発な意見交換も行われた。