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　今後の国土強靱（きょうじん）化について話し合う政府による「国土強靱化推進本部」の第19回会合が10月19日に開かれ、関係大臣から東海道新幹線の運休による影響など、今夏の自然災害における課題について説明があった。岸田文雄首相は、緊急に取り組むべき対応を指示。東海道新幹線については「災害に強いリニア中央新幹線によってダブルネットワークを早期に形成する必要がある」とした。
　関係大臣からは、今夏の自然災害における課題として、▽東海道新幹線の運休による影響▽離島地域における停電の長期化▽文化財の被災―などについて説明があった。
　対して、岸田首相は、被害の教訓を踏まえ、緊急に課題に対応するよう関係大臣に指示。東海道新幹線については、「降雨による運休の影響を最小化するためにも、災害に強いリニア中央新幹線によってダブルネットワークを早期に形成する必要がある。地域の理解を得つつ、整備に向けた環境を整えてほしい」とした。開業後60年を経過しており、大規模改修を行う必要があるともした。
　離島地域は、優先度を付けてコスト縮減を図りつつ、長期停電対策として無電柱化支援を拡充する。被災文化財の復旧や防災対策を加速するようにともした。
　さらに、「これらの対策を現場で担い、地域の守り手となるのは、建設業に携わる方々」と付け加えた上で、未来を支える担い手の確保・育成のため、賃上げ原資の確保など構造的な対策について次期通常国会に向けて具体化を進めることとした。
　各施策は、国土強靱化の５か年加速化対策に基づき、新たな経済対策に盛り込んでいくことになる。

提供：建通新聞社