国土交通省は、2025年度からのBIMによる建築確認審査の実施を目指し、必要な環境整備について、タスクフォース(TF)や戦略ワーキンググループ(WG)で検討を深める方向性を確認した。10月2日に第15回建築BIM環境整備部会を開き、有識者らに検討状況を報告した。
BIMによる確認審査に向けて国交省は、8月にBIMによる建築確認の環境整備(審査TF)と、データ連携環境の整備(標準化TF)の二つのTF、9月にこれらの検討状況を管理するための戦略WGを設置した。
審査TFでは、確認審査用の属性情報の整理、BIMの共通ファイルフォーマットとなるIFCデータのルール策定、確認申請用ビューア、確認申請用の共通データ環境(CDE)の仕様書作成、標準化TFでは、設計・施工段階での属性情報の標準化、ソフトウエア間・外部データとの連携方法の確立などについて検討を進める。
国交省は、BIMから出力した2次元図面での確認審査を25年度から始めるとしている。一部の審査機関でスタートし、早ければ27年度から全国に拡大。新築施設の全ての建築確認にBIMデータを用いることで、申請・審査を効率化するとともに、BIMの可能性を広げる。
冒頭、国交省住宅局の今村敬建築指導課長は、「建築分野のDX推進、生産性向上へは、建築BIMの導入が重要となる。TF、WGで検討を進め、取り組みを加速化したい」とあいさつした。
提供:建通新聞社