岸田文雄首相は、9月26日に開いた閣議で経済対策のとりまとめを指示した。中堅・中小企業を含めた持続的な賃上げや国土強靱(きょうじん)化など五つの柱を示し、10月中に対策をまとめることを要請。速やかに補正予算を編成するとしている。「コストカット型の経済から30年ぶりの歴史的転換を図る」との考えの下、人への投資や賃上げ、活発な設備投資を伴う経済状況への移行を目指す。
経済対策では、物価高への対応と、コストカット型経済からの転換を主要な目標に据えた。特に経済の転換については、今後3年間を変革期間と位置付け、労働市場改革や賃上げ、社会経済のデジタル化・グリーン化に取り組む。
経済対策の柱は▽物価高からの国民生活の保護▽地方、中堅・中小企業を含めた持続的な賃上げ▽成長力強化、高度化に資する国内投資の促進▽人口減少を乗り越える社会変革の推進▽強靱化、防災・減災―。
成長力の強化では、賃上げ税制の減税措置の強化や、戦略分野の国内投資促進について早期に議論するとした。
提供:建通新聞社