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中央ニュース

2023/09/27

国交省 スマートインフラ構築へ

 国土交通省は、産官学が連携して科学技術イノベーションの実現を目指す「戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)」の取り組みで、スマートインフラに係る研究体制を整えた。研究体制は、SIPの第3期課題のうち「スマートインフラマネジメントシステム(※)の構築」のための研究推進法人として、土木研究所に事務局を置く形で発足させた。9月26日に発足式を開催するとともに、サブ課題のプロジェクトマネジャー(PM)と、サブ課題に基づく研究開発テーマの責任者を決定した。
 SIPは、内閣府が中心となり、関連府省庁が連携する形で、2014年度にスタート。
 第3期は、23〜27年度をプロジェクト期間として、インフラ分野を含む14課題の研究に取り組む。技術開発を基本とした1〜2期に対して、技術開発に「制度」「事業」「社会的受容性」「人材」を加えた五つの視点で必要な取り組みを抽出する。さらに開発・実証から現場での活用(社会実装)までを一気通貫で取り組むこととしている。
 インフラ分野の研究では、「スマートインフラマネジメントシステムの構築」を目指し、五つのサブ課題に基づく研究と、その開発技術の現場実装に取り組む。研究課題はことし5〜7月に公募した。インフラ分野の研究全体を取り仕切るプログラムディレクター(PD)は久田真東北大学大学院教授が務める。
 サブ課題は次の通り。
 ▽革新的な建設技術の開発―トンネル発破などの危険作業の自動化・無人化
 ▽先進的なインフラメンテナンスサイクルの構築―デジタル技術を活用した診断・評価、予測技術など
 ▽地方自治体等のヒューマンリソースの戦略的活用
 ▽サイバー・フィジカル空間を融合するインフラデータベースの共通基盤の構築と活用
 ▽スマートインフラによる魅力的な国土・都市・地域づくり―魅力的な国土・都市・地域づくりを評価するグリーンインフラ省庁連携基盤、EBPMによる地域インフラ群マネジメント構築に関する技術
 ※デジタル技術を活用し、持続可能で魅力的・強靱(きょうじん)な国土・都市・地域づくりを推進するシステム。研究技術は「未来の建設技術」「未来のインフラ」「未来のまち」をイメージし、政府が目標としている未来社会Society5.0の実現につなげる。

提供:建通新聞社