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中央ニュース

2023/09/12

グリーンインフラ新戦略 自然と共生

 国土交通省は、新たな「グリーンインフラ推進戦略2023」を策定した。グリーンインフラで目指す姿として、「自然と共生する社会」の実現を示すとともに、「安全・安心」「まち」「ひと」「しごと」の四つの観点から、国交省の取り組みを総合的・体系的に位置付けた。中期的ロードマップも策定し、具体化を目指す。毎年のフォローアップも行う。
 四つの観点のうち、安全・安心では、自然の力に支えられ、安全・安心に暮らせる社会の実現を目指し、▽自然環境が有する機能を活用した流域治水の推進▽都市緑化や都市公園整備などによる吸収源対策▽雨庭、雨水貯留・浸透施設の整備▽建築物における木材利用推進―などに取り組むこととした。
 残る三つの観点を踏まえた取り組みでは、居心地がよく歩きたくなるまちなかづくりや、自然豊かな都市空間づくり、環境性能に配慮した不動産投資市場の形成、住宅・建築物、道路空間、低未利用地の緑化推進、自然豊かな遊び場の確保、かわまちづくりなどを掲げた。
 施策の実現に向けては、「連携」「コミュニティー」「技術」「評価」「資金調達」「グローバル」「デジタル」といった七つの視点で、グリーンインフラの普及に取り組む必要があるとした。
 国交省では、グリーンインフラの概念が定着し、本格的な実装フェーズへ移行するとともに、ネーチャーポジティブやカーボンニュートラル・GXといった世界的潮流を踏まえ、前戦略を全面改定した。今後は国、自治体、民間企業、大学・研究機関などが参画する「グリーンインフラ官民連携プラットフォーム」の取り組みを深化させながら、あらゆる場面・分野にグリーンインフラをビルトインするとともに、国民運動の展開につなげる。

提供:建通新聞社