国土交通省の直轄工事で、2022年度の週休2日工事の実施率が99・6%となった。前年度比で2・2ポイント伸び、100%にあと0・4ポイントまで迫った。4週8休の定着に向けて国交省は、23年度での実施率100%の達成を目指しており、目標にさらに近づいた。今後は、週休2日の「質の向上」として、より計画的に休日を取得するための取り組みへシフトしていく。
22年度の直轄工事は全7284件(23年3月末時点、営繕・港湾空港を除く)を公告、うち7257件について週休2日を実施した。実施率は99・6%(21年度97・4%)=表参照。
実施件数を方式別にみると、「発注者指定による現場閉所」が5595件(21年度4018件)で最多を占めた。以下、「受注者希望による現場閉所」が750件(2546件)、「発注者指定による交替制モデル」が726件(321件)、「受注者希望による交替制モデル」が186件(415件)で続いた。
23年度の週休2日の取り組みについて国交省は、引き続き、4週8閉所を基本としつつ、全ての工事を発注者指定として、週休2日工事を閉所型・交替制のいずれかで実施する。週休2日工事での間接工事などの補正は継続する。
併せて、工期単位ではなく月単位での週休2日の確保を目指す取り組みにも着手する。具体的には、23年度を移行期間とし、柔軟な休日の設定や経費補正の修正などを検討し、仕様書、監督・検査といった基準類について、週休2日を標準とした内容に改める。
例えば、「共通仕様書」については、受注者が作成する施工計画書に、法定休日・所定休日を記載したり、発注者による監督・検査で週休2日の実施状況を確認するよう見直す。「地方整備局工事成績評定実施要領」は週休2日を標準とした工事成績評定となるように加点項目から削除し順守項目に追加する。
この他、発注者が活用する工期設定指針と工期設定支援システムを改定。重機の解体や検査データの作成日数、地域の実情に応じた作業制限日数、猛暑日などを考慮した工期設定を行うようにする。
間接工事費などの補正は、週休2日工事や交替制モデル工事で、現場の閉所状況に応じて、労務費、機械経費、共通仮設費、現場管理費を対象とした補正を継続していく。
提供:建通新聞社