国土交通省の調査によると、全国の都道府県・政令市の9割超の団体が、工事書類の簡素化に取り組んでいた。書類の標準化には約7割の団体が取り組んでおり、国交省の様式を使えるようにもしていた。また、6割超の団体が受注者から書類の簡素化に関する要望を受けており、特に書類の削減を求める声が多かった。
書類の簡素化については、全国の都道府県47団体と政令市20団体の計67団体のうち、63団体が「実施している」と回答。全体の94%を占めた。63団体中45団体では簡素化の要領・マニュアルを作成し、うち43団体では公表もしていた=グラフ参照。
書類の標準化は全体の74・6%となる50団体で実施済み。このうち36団体が国交省の様式の利用を可としていた。
簡素化の要望を受注者から受けたことがある団体は45団体で、全体の67・2%となった。主な要望事項は、▽国・県・市町村での様式の統一▽検査書類限定型工事の導入や情報共有システム(ASP)、電子検査の導入による、書類のデジタル化、オンライン電子納品の推進、工事書類の完全電子化▽書類作成に要する現場経費の引き上げ▽経審書類の工事システムへのリンク、入札契約時書類の簡略化―など。
書類の標準化では、様式をホームページに公表したり、各局を共通の様式としたりし、書類作成の負担軽減に取り組んでいる団体もあった。
提供:建通新聞社