国土交通省は、都道府県の入札契約担当課長らを集めた2023年度上期ブロック監理課長等会議の全日程を終え、週休2日定着への取り組みを強めることなどを申し合わせた。
週休2日の定着に向けては、24年4月から建設業へ時間外労働の上限規制が適用されることを踏まえ、法定労働時間や休日を考慮した適正な工期の確保、週休2日工事の実施に取り組むこととした。週休2日工事については発注者指定型の対象を広げる方向で実施するよう、強く求めた。好事例の横展開にもつなげる。
技能者への賃金の行き渡りでは、法定福利費を内訳明示した請負代金内訳書の確認などにより、法定福利費の適切な支払いの確保を図るとした。重層下請け構造については、実態を把握しつつ適正化に向けた検討を深める。
さらに、賃上げの原資となる請負代金を適切に確保するため、ダンピング受注の防止に向けた取り組みも強化。低入札調査の実効性を確保するとともに、調査基準価格を下回った金額で入札した者が落札しづらくなる評価制度(施工体制確認型総合評価制度など)の活用、低価格受注に対する履行確保措置を徹底していく。
持続可能な建設業の実現へ、賃上げを含めた技能者の処遇改善への取り組みを一層強化し、将来の担い手確保につなげる。
提供:建通新聞社