経済調査会によると、同会が5月調査に基づいて算出した全国の建設資材価格指数(2015年度平均を100とした指数)は、建築・土木総合で149・1となり、3カ月ぶりに上昇、過去最高値を更新した。建築用木材などの下落が続いているものの、セメントや生コンの騰勢が強まり押し上げた。
5月調査の総合指数の上昇幅は1・3ポイント。1ポイントを超えるのは2022年11月調査以来で、上昇幅としても大きかった。また、これまでの総合指数の最高値は今年2月調査の148・6。これを0・5ポイント上回った。
建築・土木別の指数は、建築が前月より0・9ポイント高い154・9、土木が2・1ポイント高い139・9で、土木での上昇幅が大きかった。同会では、「土木指数の上昇により、総合指数は今後も右肩上がりの推移になる可能性が高い」とみている。
セメントや生コンの騰勢は23年度に入って強まっており、「指数の上昇圧力になっている」という。最新の6月調査でも、これらの上昇は全国的に続いている。東京地区ではセメントが2カ月連続で上昇。生コンも全国47都道府県庁所在地のうち9府県で上昇した。
また、続落していた型枠用合板は、東京地区で5カ月ぶりに下げ止まり、市況に変化の兆しが見られた。
6月調査の主要資材の価格動向を東京地区で見ると、セメント(普通ポルトランド、バラ)は1d当たり前月より2000円上昇して1万5800円になった。
軽油(ローリー渡し)は1`g当たり3500円上昇し11万9500円だった。ガソリン(スタンド渡し、レギュラー)も1円上がって149円になった。
一方、杉正角材(KD、3b×10・5×10・5a、特1等)は1立方b当たり1000円下落し8万5000円だった。
CVケーブル(600V、3心38平方_b)は1b当たり78円下がって1746円となった。
異形棒鋼やH形鋼、鉄スクラップ、生コンクリート、再生クラッシャラン、コンクリート型枠用合板、再生加熱アスファルト混合物、ビル用アルミサッシ、板ガラス、硬質ポリ塩化ビニル管は横ばいだった。
提供:建通新聞社